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『失点・イン・ザ・パーク』 ECD

02 21, 2010 |

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失点・イン・ザ・パーク失点・イン・ザ・パーク
(2005/05/21)
ECD

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日本語ラップのオリジネイターであるECDの自伝的小説である。アルコール中毒である彼の毎日が淡々と綴られている。別に何があるという訳ではない。猫が出産を見て著者がびびったり、アルコール中毒患者用の病院で妙にリアルな幻聴を聴いたりと、ただただ日々に起きた事、思ったことが淡々と描かれている。

本書で特徴的なのは、実在する固有名詞が出てくるところだろう。ドラゴン・アッシュ、ジーブラ、D・O、今里@SFPと聞いた名前がちらほら(しかもおっかなそうな人が多い)。彼が単なるアルコール中毒者ではなく、今この日本に生きているラッパーだという差別化がこの小説が他のアル中小説に秀でるところだろう(ちなみに本書は「自伝的」小説となっているのだが、それはまあ、この小説の主人公が世間的によろしくない薬物をやっていると告白しているのも関係あるのだろうかと邪推している)。

ただ・・・。

僕は他にもアル中の生活を描いた素晴らしい作品を知っている。だから、どうしてもこの作品と比較してしまう。

失踪日記失踪日記
(2005/03)
吾妻 ひでお

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漫画家である吾妻ひでおの自己の体験を元にした漫画なのだが、これがすこぶる面白い。彼はアルコール中毒にかかるだけではなく、ホームレスになり、夜毎ゴミを漁るようになる。そして、ホームレス生活を脱したと思ったら、ガス会社の孫請けの会社で働き、ちょっと困った先輩や同僚に囲まれつつ暮らしていくのだ。はっきり言って悲惨そのものなのだが、彼のコミカルな絵でこの悲惨さが前面に出てこない。むしろ不思議と笑ってしまうのだ。

アル中生活のディティール、日々の生活の悲惨さ、厳しい会社生活を生き抜く逞しさ、いろんな側面で「失踪日記」が「失点・イン・ザ・パーク」を上回っている。

ラッパーとしてのECDということに大したありがたみを感じないのであれば、後者をオススメする。
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